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軽自動車の人気は目覚ましいものがありますが、その理由は何でしょうか?多くの方が魅力として“維持費の安さ”をあげますが、このことは果たして本当でしょうか?ここでは軽自動車とコンパクトカーそれぞれの維持費を、税金やローン支払いなどの項目別に見ていくので、ぜひ参考にしてください。
軽自動車の車全体に占める割合は全国なら約40%、低いとされている札幌でも約30%だとか。札幌でもやはり軽自動車の人気は高いものがあるのです。人気の理由としてよくあげられる維持費の安さについて、普通車の中でも排気量1,500ccまでのコンパクトカーと比較しましょう。
自動車税は軽自動車が1万800円に対して、コンパクトカーが1,000ccまでなら2万5,000円、1,500ccまでなら3万500円となるうえ重量税は6,600円に対して、コンパクトカーが7,500円~3万6,900円のため、いずれも大きな差があります。
自動車税は年に1回春に納めているもの、重量税は車検のたびに納めているものですが、コンパクトカーとの比較ですらこの差です。排気量・重量が増えるほど税負担は重くなっていくので、さらに軽自動車の優位性が際立つでしょう。
なお、自動車税の税額は以下の金額になっています。
■ 自家用乗用車の自動車税(新車登録時期別の税額)
用途区分(総排気量) | ~2019年9月30日 | 2019年10月1日~ |
---|---|---|
1.0L以下 | 2万9,500円 | 2万5,000円 |
1.0L超~1.5L以下 | 3万4,500円 | 3万500円 |
1.5L超~2.0L以下 | 3万9,500円 | 3万6,000円 |
2.0L超~2.5L以下 | 4万5,000円 | 4万3,500円 |
2.5L超~3.0L以下 | 5万1,000円 | 5万円 |
3.0L超~3.5L以下 | 5万8,000円 | 5万7,000円 |
3.5L超~4.0L以下 | 6万6,500円 | 6万5,500円 |
4.0L超~4.5L以下 | 7万6,500円 | 7万5,500円 |
4.5L超~6.0L以下 | 8万8,000円 | 8万7,000円 |
6.0L超 | 11万1,000円 | 11万円 |
また、軽自動車の税額は以下の金額となります。
■ 軽自動車の自動車税(新車登録時期別の税額)
総排気量 | ~2015年3月31日 | 2015年4月1日~ |
---|---|---|
軽自動車 | 7,200円 | 1万800円 |
車検代で大きな割合を占めている“24か月点検基本料金”“自賠責保険料”では、軽自動車と普通車の差はそれほどでもありません。ただし大きな差が出るのは先述の重量税で、そのまま車検代の差となってあらわれます。
またタイヤなどのパーツ代金も、軽自動車は割安なので、ますます軽自動車の車検は安く感じられることになるでしょう。
なお、車検費用の内訳は、以下のとおりです。
■ 車検費用の内訳
- | 軽自動車 | 車両重量~1.5t |
---|---|---|
24か月点検 基本料金 |
1万5,400円 | 1万8,857円 |
継続検査料 | 11万円 | 11万円 |
手続き代行料 | 11万円 | 11万円 |
自動車重量税 | 6,600円 | 2万4,600円 |
自賠責保険 | 2万1,140円 | 2万1,550円 |
印紙代 | 1,100円 | 1,000円 |
合計 | 6万6,240円 | 8万8,007円 |
車種による差が大きいので、一概にはいえません。軽自動車でも高額なものを選べば、コンパクトカーの価格を上回るうえ、コンパクトでもアクアなどのハイブリッドカーを選べば、軽自動車の倍くらいの価格になってしまいます。
ただしおぼえておきたいのは、昭和から平成初期にあったような安い軽と呼ばれる車種は、現代では見当たらないことです。中古自動車の相場を見渡した感覚では、軽自動車全般よりコンパクトカーの方が、割安というイメージが残ります。
ハイブリッドカーを選ばない限り、ガソリン代における軽自動車とコンパクトカーの差はほとんどありませんが、排気量が大きな車との比較では、軽自動車の優位性が目立ちます。
スポーツタイプの軽自動車など特殊な車両を選ばない限り、任意保険料で軽自動車とコンパクトカーの差はありません。軽自動車とコンパクトカーでは、車の大きさもさほど差がないため、駐車場代で差が出ることもないでしょう。
軽自動車の維持費が安いといわれがちですが、それは税金が安く設定されているからです。それ以外の項目ではほとんど変わらないか、ローン支払いなど場合によっては軽自動車の方が上回ってしまいます。
税金の安さとあわせて見逃せないのは、タイヤなど消耗品の安さです。オイル交換でも、軽自動車なら量が少なくて済むため、かかる費用も安くなります。ただし交換が推奨される走行距離は軽自動車の方が短くなっているので、軽自動車で長距離を走る方なら、オイル代の安さはそれほど感じられないかもしれません。
税金では結構な差がある軽自動車とコンパクトカーですが、それ以外の維持費ではそんなに差はありません。しかし気を抜くとコンパクトカーを簡単に上回ってしまうのが、軽自動車の維持費です。
どれだけ燃費がよい車を選んだとしても、乗り方ひとつで燃費は悪くなってしまいます。よくいわれるのが急発進・急停止、省エネドライブの基本はアクセルもブレーキもゆっくりと操作することです。また乗せっぱなしの荷物はそれだけで燃費の悪化の原因です。いらない荷物はこまめにおろして、省エネドライブを心がけてください。
軽自動車は車検代が比較的安いですが、部品の交換などが重なると費用が多くかかってしまうことがあります。「ディーラー車検」だけでなく他にも車検を受けることができる「車検ショップ」など選択肢があるので見積もりの比較をしてみるのもよいかもしれません。
車を維持するためには、駐車場代やガソリン代、車検代などの維持費が必要不可欠です。こちらでは、少しでも負担を低減したいという方におすすめの節約方法を紹介します。
維持費を節約したい方におすすめなのが、カーリースです。カーリースとは、リース会社が購入した新車に対して、月々のリース料を払いながら借りるサービスです。
車の所有者はリース会社なので、さまざまな税金の納付はリース会社が対応します。リース期間内は、自分で購入した車と同様に乗ることができます。
前述したとおり、軽自動車は普通車に比べて維持費を抑えられます。車両価格はコンパクトカーと相違ありませんが、長期的に所有するのであれば維持費の安さは魅力的です。
ファミリー向けからオープンカーまで多彩なラインナップがそろっているので、ライフスタイルに合わせて自由に選べます。
エコカーとは、二酸化炭素や窒素酸化物などの排出量が少ない自動車のことです。燃費がよく環境に優しいことから、人気が高まっています。
エコカー減税対象車を選ぶことで、重量税が半額まで下がります。総重量が重い車ほどお得に乗ることができ、2,500㎏~3,000㎏の車であれば15,000円も安くなるのです。
駐車場代は、都内であれば月平均31,430円、全国的に見ても7,931円と高額です。年間を通して計算すると、家計にとって大きな負担となります。
駐車場は立地や屋根の有無などの条件によって、金額が大きく異なります。優先順位をつけて探すことで、より安い駐車場を見つけられるかもしれません。
また、駐車場無料もしくは駐車場代が安い物件に引っ越すのもひとつの手です。車移動がメインという方は、駅から離れたエリアで物件探しすることで、駐車場代を節約できるかもしれません。
現在、加入している保険会社やプラン内容を見直してみましょう。ロードサービスを目的としてJAFに加入しているのであれば、同様の補償がついた保険に加入することでJAFの費用を浮かせることができます。まずは、各保険会社に見積もりを依頼してみると良いでしょう。
また、自動車保険は、事故率の低い車種であれば保険料が安くなる型式別料率クラスを採用しています。保険料を抑えるためには、料率クラスを考慮し車種選びをすることが大切です。
近年は、世界情勢の影響を受け、全国的にガソリン価格が高騰しています。少しでも安いガソリンスタンドを利用することで、維持費を抑えられるのです。
ただし、いくら1円、2円安かったとしても、自宅や職場から遠いガソリンスタンドであれば、かえって割高になるケースもあります。近所で探すのがポイントです。
また、支払いについては、ガソリンスタンドの会員価格が適用されるクレジットカードを使うのがおすすめです。ポイントも付与されるので、うまく活用してみましょう。
ユーザー車検とは、自身で軽自動車検査協会や陸運支局に車を持ち込んで車検を通す方法を指します。費用は、手数料を含めた法定費用のみとなるのです。
書類の書き方がわからない方は見本を参考にするとよいでしょう。検査レーンについても係員が親身になって教えてくれるので、心配いりません。
ただし、ユーザー車検を行う場合には、不具合の整備ができなかったり、不合格になった際には再度検査を受けたりする必要があります。メリットとデメリットを踏まえて、利用してみましょう。
消耗品を交換するだけであれば、古いものから新しいものへと入れ替えるだけなので、とくに技術や知識は必要ありません。また、自身での交換が難しい場合には、パーツをネット通販で安く入手して、プロに取り付けを頼むというのもひとつの手です。
とくにタイヤは、実店舗とネットとでは大きく代金が異なります。自分で購入したタイヤを専門店に持ち込むことで、交換費用が抑えられるのです。
税金や消耗品費など維持費の安さは軽自動車の大きな魅力ですが、“軽自動車=安い”では決してありません。選び方にもよりますが、車両価格だけならコンパクトカーのほうが割安感はあるうえ、もともと非力な660ccのエンジンです。
乗り方によっては、燃費がコンパクトカーを下回ることも多いでしょう。税金や消耗品費が安いという軽自動車のメリットを活かすためには、乗り方や車検の方法も見直してみることが大切です。
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