普通車と軽自動車の維持費の違いについて詳しく解説!
軽自動車の人気は目覚ましいものがありますが、その理由は何でしょうか?多くの方が魅力として“維持費の安さ”をあげますが、このことは果たして本当でしょうか?ここでは軽自動車とコンパクトカーそれぞれの維持費を、税金やローン支払いなどの項目別に見ていくので、ぜひ参考にしてください。
普通車と軽自動車の維持費の違い
軽自動車の車全体に占める割合は全国なら約40%、低いとされている札幌でも約30%だとか。札幌でもやはり軽自動車の人気は高いものがあるのです。人気の理由としてよくあげられる維持費の安さについて、普通車の中でも排気量1,500ccまでのコンパクトカーと比較しましょう。
自動車税・重量税
自動車税は軽自動車が1万800円に対して、コンパクトカーが1,000ccまでなら2万5,000円、1,500ccまでなら3万500円となるうえ重量税は6,600円に対して、コンパクトカーが7,500円~3万6,900円のため、いずれも大きな差があります。
自動車税は年に1回春に納めているもの、重量税は車検のたびに納めているものですが、コンパクトカーとの比較ですらこの差です。排気量・重量が増えるほど税負担は重くなっていくので、さらに軽自動車の優位性が際立つでしょう。
車検代
車検代で大きな割合を占めている“24か月点検基本料金”“自賠責保険料”では、軽自動車と普通車の差はそれほどでもありません。ただし大きな差が出るのは先述の重量税で、そのまま車検代の差となってあらわれます。
またタイヤなどのパーツ代金も、軽自動車は割安なので、ますます軽自動車の車検は安く感じられることになるでしょう
ローン支払い
車種による差が大きいので、一概にはいえません。軽自動車でも高額なものを選べば、コンパクトカーの価格を上回るうえ、コンパクトでもアクアなどのハイブリッドカーを選べば、軽自動車の倍くらいの価格になってしまいます。
ただしおぼえておきたいのは、昭和から平成初期にあったような安い軽と呼ばれる車種は、現代では見当たらないことです。中古自動車の相場を見渡した感覚では、軽自動車全般よりコンパクトカーの方が、割安というイメージが残ります。
ガソリン代
ハイブリッドカーを選ばない限り、ガソリン代における軽自動車とコンパクトカーの差はほとんどありませんが、排気量が大きな車との比較では、軽自動車の優位性が目立ちます。
任意保険料・駐車場代
スポーツタイプの軽自動車など特殊な車両を選ばない限り、任意保険料で軽自動車とコンパクトカーの差はありません。軽自動車とコンパクトカーでは、車の大きさもさほど差がないため、駐車場代で差が出ることもないでしょう。
軽自動車の維持費が普通車より安めな理由
軽自動車の維持費が安いといわれがちですが、それは税金が安く設定されているからです。それ以外の項目ではほとんど変わらないか、ローン支払いなど場合によっては軽自動車の方が上回ってしまいます。
見逃せない消耗品の安さ
税金の安さとあわせて見逃せないのは、タイヤなど消耗品の安さです。オイル交換でも、軽自動車なら量が少なくて済むため、かかる費用も安くなります。ただし交換が推奨される走行距離は軽自動車の方が短くなっているので、軽自動車で長距離を走る方なら、オイル代の安さはそれほど感じられないかもしれません。
軽自動車でも維持費が高くなってしまう場合はある?
税金では結構な差がある軽自動車とコンパクトカーですが、それ以外の維持費ではそんなに差はありません。しかし気を抜くとコンパクトカーを簡単に上回ってしまうのが、軽自動車の維持費です。
運転の仕方が燃費を大きく左右する
どれだけ燃費がよい車を選んだとしても、乗り方ひとつで燃費は悪くなってしまいます。よくいわれるのが急発進・急停止、省エネドライブの基本はアクセルもブレーキもゆっくりと操作することです。また乗せっぱなしの荷物はそれだけで燃費の悪化の原因です。いらない荷物はこまめにおろして、省エネドライブを心がけてください。
車検方法は選択肢がたくさんあります
軽自動車は車検代が比較的安いですが、部品の交換などが重なると費用が多くかかってしまうことがあります。「ディーラー車検」だけでなく他にも車検を受けることができる「車検ショップ」など選択肢があるので見積もりの比較をしてみるのもよいかもしれません。
まとめ
税金や消耗品費など維持費の安さは軽自動車の大きな魅力ですが、“軽自動車=安い”では決してありません。選び方にもよりますが、車両価格だけならコンパクトカーのほうが割安感はあるうえ、もともと非力な660ccのエンジンです。
乗り方によっては、燃費がコンパクトカーを下回ることも多いでしょう。税金や消耗品費が安いという軽自動車のメリットを活かすためには、乗り方や車検の方法も見直してみることが大切です。